
「ジャパンプレミア」という言葉の中身を調べました。調べた日は2026年10月12日です。使った情報源は松竹の公式サイトだけです。松竹は作品ごとの公式サイトを自社のドメインで運営しているため、告知の原文をそのまま読めます。
先に結論を書きます。「ジャパンプレミアとはこういうものです」と定義した公式のページは、見つけられませんでした。 そこでこの記事は、実例から言えることだけを書きます。松竹が「ジャパンプレミア」と呼んだイベント5件を1件ずつ開き、共通するものを数えました。
5件すべてに共通していたのは3つです。全国公開の前に開くこと。本編の上映前に登壇者の挨拶があること。応募して招待されること。 公開の何日前に開かれたかは、8日前から24日前まで幅がありました。
ワールドプレミアとの違いは、片方だけ手がかりがありました。松竹は「ワールドプレミア(世界最速上映)」と、括弧つきの言い換えを添えて書いています。 「ジャパンプレミア」に同じような言い換えは見つかりませんでした。
もうひとつ、はっきりしたことがあります。確認した5件のうち4件は、海外での上映が先に終わっていました。 カンヌ、ヴェネチア、釜山、モントリオールです。ジャパンプレミアは、世界で最初の上映を指す言葉として使われていません。
この記事の日付・人数・上映時間は、すべて2026年10月12日に松竹の公式ページで調べた値です。出典URLと確認日は、表の行ごとに一緒に書いています。 イベントの内容は変わることがあります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
公開前の映画を、登壇者の挨拶付きで招待客に見せるイベントの呼び名です。松竹が「ジャパンプレミア」と呼んだ5件には、はっきりした共通の形がありました。
| 作品 | 開催日(全国公開日) | 招待人数と本編上映時間 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| 耳をすませば | 2022年9月28日(公開は10月14日)=16日前 | 公式サイト5組10名と公式Twitter5組10名、上映時間115分 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| ある男 | 2022年10月27日(公開は11月18日)=22日前 | 50組100名、上映時間の記載なし | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 盤上の向日葵 | 2025年10月16日(公開は10月31日)=15日前 | 50組100名、本編123分(予定) | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 黒牢城 | 2026年5月26日(公開は6月19日)=24日前 | 35組70名、本編147分 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 八つ墓村 | 2026年9月10日(公開は9月18日)=8日前 | 88名、本編117分 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
5件すべてで、本編の上映前に登壇者の挨拶が予定されていました。『黒牢城』では枠の名前そのものが「舞台挨拶付きジャパンプレミア」でした。登壇者の名前が告知の時点で並んでいたのは、『盤上の向日葵』『黒牢城』『八つ墓村』の3件です。
料金の記載は5件とも一切ありません。 どの告知も「ご招待」と書かれています。いっぽうで交通費と宿泊費は当選者の負担と、5件すべてに明記されていました。
「抽選」という語が使われていたのは3件でした。『耳をすませば』と『ある男』の告知は「ご招待いたします」とだけ書いています。応募すれば全員入れるのか、絞られるのかは、この2件の文面からは読み取れません。
招待の規模は10組20名から50組100名まで開きがあります。『八つ墓村』だけは「88名」と、組ではなく人数で書かれていました。公開が近いほど人数が多い、という関係は見つかりませんでした。
見つけられませんでした。 松竹の公式サイトに「ジャパンプレミアとは」を説明したページはありません。告知はどれも、言葉の意味を説明せずに使っています。
いちばん近かったのは『ある男』のイベントレポートです。見出しに「ヴェネチア・釜山を経て日本初お披露目に感無量!【ジャパンプレミア イベントレポート】」と書かれていました。本文も「本初のお披露目となるジャパンプレミアを開催いたしました」で始まっています。冒頭の1文字が欠けた状態で掲載されているため、読み取れるのはここまでです。
つまり「日本で最初のお披露目」という意味で使った例は1件だけ確認できました。 よく見かける「日本で最初の上映」という説明と方向は同じです。ただし残る4件の告知に「日本初」の記載はありません。定義として掲げられたものではないので、この記事では1件の実例として扱います。
『耳をすませば』の告知には、別の言い方がありました。「誰よりも早く作品をご鑑賞いただける」イベントとして紹介されています。日本で最初かどうかではなく、観客の中で早いほうに入れるという書き方です。
ワールドプレミアには、松竹自身が付けた言い換えがあります。 『ナイトフラワー』の告知に「同映画祭にてワールドプレミア(世界最速上映)が実施されることも発表された」と書かれていました。第38回東京国際映画祭のガラ・セレクション部門への出品を伝える記事です。
同じ方向の書き方が、ほかにも2件ありました。
| 作品 | 松竹が書いていた言葉 | 上映の場 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| ナイトフラワー | ワールドプレミア(世界最速上映) | 第38回東京国際映画祭 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 八つ墓村 | 世界の観客へ初お披露目となる | 第30回ファンタジア国際映画祭 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 黒牢城 | ついに世界初披露 | 第79回カンヌ国際映画祭 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
3件とも「世界で最初」を指しています。ワールドプレミアの意味は、この範囲ではっきりしていると考えます。
ここで注意したい点があります。ワールドプレミアは海外で開くもの、という決まりはありません。 『ナイトフラワー』のワールドプレミアは東京国際映画祭です。「ラストマン」は、12月24日の公開に先駆けて12月18日に都内某所で「ラストマン」ワールドプレミアを開き、100組200名を招待していました。本編の上映もあります。
つまり2つの言葉を分けているのは、開く場所ではなく「世界で最初かどうか」だと読めます。ただしこれは松竹の書き方からの読み取りです。松竹が「ジャパンプレミア」のほうを定義していないため、言い換えが片方にしかないことは、そのまま書いておきます。
あります。 『八つ墓村』が、ワールドプレミアとジャパンプレミアを別の日に開いていました。同じ作品で両方が使われた例として、いちばん分かりやすい形です。
| 日付 | 松竹の呼び名 | 場所 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| 現地時間7月28日(火)予定 | ワールドプレミア上映 | 第30回ファンタジア国際映画祭(カナダ・モントリオール) | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 2026年9月10日(木)夕刻 | 公開8日前!ジャパンプレミア | 都内某所(88名を招待) | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
カナダでの上映が先で、日本のイベントはそのあとです。この順番が、確認した5件のうち4件で同じでした。
| 作品 | 先にあった海外での上映 | 日本のジャパンプレミア | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| ある男 | ヴェネチアと釜山(レポートの見出しに記載) | 2022年10月27日 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 盤上の向日葵 | 第30回釜山国際映画祭で9月18日にワールドプレミア上映 | 2025年10月16日 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 黒牢城 | 第79回カンヌ国際映画祭で現地時間19日夜に公式上映 | 2026年5月26日 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 八つ墓村 | 第30回ファンタジア国際映画祭で現地時間7月28日予定 | 2026年9月10日 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
海外での上映が確認できなかったのは『耳をすませば』の1件だけです。
ここから言えることを、読む側の立場で書きます。ジャパンプレミアに当選しても、世界で最初に観たことにはなりません。 海外の映画祭で先に上映され、評判が出てから日本で開かれる作品があります。「日本でいちばん早い回のひとつに入れる」と受け取るのが、実例に近い理解です。

名前の線引きは、思ったほどはっきりしていませんでした。 『ある男』で、同じ日のイベントが2つの名前で呼ばれていたからです。
同じ作品で、10月8日から10月31日までの間に掲載された記事は3件です。釜山国際映画祭のレポート、公開初日舞台挨拶のお知らせ、バリアフリー上映の案内でした。別の招待イベントの告知は見つかりませんでした。 ただしレポートの本文に開催日が書かれていないため、10月27日と同じイベントだと断定はできません。
日数で見分けられるかも調べました。結果は見分けられません。
| 呼び名 | 公開の何日前か | 調べた件数 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| ジャパンプレミア | 8日前・15日前・16日前・22日前・24日前 | 5件 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 完成披露試写会 | 19日前・31日前 | 2件 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
完成披露試写会の19日前は、ジャパンプレミアの15日前から24日前のあいだに入ります。日数の範囲が重なっているので、名前の違いは日程では説明できません。
形のほうも似ています。確認した完成披露試写会2件は、どちらも夕刻・都内某所で、本編の上映前に舞台挨拶があり、招待は抽選でした。ジャパンプレミアの告知とほぼ同じ構えです。
違いが出たのは1点だけでした。レッドカーペットセレモニーが別枠で用意されていたのは、ジャパンプレミアとワールドプレミアだけです。 『黒牢城』は75組150名のレッドカーペットセレモニーを併設し、こちらは本編の上映がありません。屋外で、全員が立ち見でした。「ラストマン」のワールドプレミアも同じ作りです。確認した完成披露試写会2件には、レッドカーペットの記載がありませんでした。
生配信も、見つかったのはジャパンプレミアの2件だけです。『黒牢城』のレッドカーペットセレモニーは、YouTubeで無料生配信されました。『盤上の向日葵』のジャパンプレミアは、LINE VOOMと松竹のYouTubeチャンネルで生配信されています。
ただし2件ずつの比較です。 これを「完成披露試写会にはレッドカーペットがない」と一般化するだけの数は、今回ありません。
作品によって違います。 5件のうち3件は会場も開映時刻も公表されず、2件は住所と時刻まで出ていました。
| 作品 | 会場 | 時刻 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| 耳をすませば | 都内某所 | 夕刻 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 黒牢城 | 都内某所 | 夕刻 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 八つ墓村 | 都内某所 | 夕刻 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 盤上の向日葵 | 丸の内ピカデリー1(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F) | 舞台挨拶18:30〜/上映開始19:10〜 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| ある男 | ユナイテッド・シネマ豊洲(江東区豊洲2丁目4−9 アーバンドックららぽーと豊洲 3F) | 17:30開場/18:00開演 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
「都内某所」「夕刻」は、主催者が意図的に伏せているものです。3件とも「受付時間・会場詳細はご当選者様にのみお知らせいたします」と書かれていました。どこへ行くことになるか分からないまま応募することになります。
5件とも会場は東京都内でした。遠方にお住まいの方は、交通費と宿泊費が自己負担であることと合わせてご検討ください。
主催者が、作品に合わせて付けています。 分類の決まりがあって当てはめているのではなく、宣伝のための呼び名として選ばれていると見えます。
分かりやすい例が『口に関するアンケート』です。このイベントの名前は「口プレミア」でした。7月3日の公開に先駆けて6月10日の夕刻に都内某所で開かれ、50組100名が招待されています。本編は89分(予定)で、上映前に舞台挨拶がありました。形はジャパンプレミアと同じで、名前だけが作品名に合わせて変わっています。
もうひとつ、告知の中にも別の呼び方が混ざっていました。『八つ墓村』と『黒牢城』の個人情報の扱いを書いた箇所に、「本特別試写会」という語が出てきます。表の見出しは「ジャパンプレミア」で、同じページの文中では「特別試写会」です。
ですので、名前から中身を当てるより、告知に書かれた中身を読むほうが確実です。 見るところは、開催日、会場、招待人数、本編の上映があるか、締切の日時です。『黒牢城』のレッドカーペットセレモニーのように、「本編上映はございません」と書かれた枠もあります。映画を観たい方がここに応募すると、目的と違う結果になります。
応募の流れは、ジャパンプレミアでも完成披露試写会でも同じでした。公式SNSをフォローし、応募フォームに必要事項を入力するという形です。締切は、確認できた4件とも締切日の23:59でした。当選の連絡はメールで届き、落選の連絡はありません。当日は写真付きの身分証明書が必要です。
持ち物、同伴者の条件、子どもの扱い、当日の注意点は、応募ガイドにまとめています。くわしくは試写会の応募ガイドをご覧ください。
この記事を書いた時点で、ジャパンプレミアとして当サイトに登録されている試写会はありません。 種類別のページへお送りしても、中身が空のままになってしまいます。まずは試写会一覧から、受付中のものをご覧ください。
公式側で探す場合の手がかりも書いておきます。ジャパンプレミアの告知は、作品の公式サイトのニュース欄に出ます。 松竹の場合、カテゴリーは作品によって違っていました。『八つ墓村』と『黒牢城』は「CAMPAIGN」、『盤上の向日葵』と『耳をすませば』は「EVENT」、『ナイトフラワー』と「ラストマン」は「INFO」に入っています。ニュース欄をカテゴリーで絞ると、取りこぼすことがあります。
もうひとつ。告知から締切までは短いです。 確認した5件では、告知の掲載日から締切までが5日から16日でした。『八つ墓村』は8月27日の告知で締切が9月1日です。公式サイトを見つけた時点で、締切が過ぎていることもあります。
今回調べきれなかったのは7項目です。どれも推測では埋めていません。
| 要確認の項目 | 確認できなかった理由 | 次に確かめられる場所 |
|---|---|---|
| ジャパンプレミアの定義 | 松竹の公式サイトに、言葉の意味を説明したページがありませんでした。『ある男』のレポート見出しに「日本初お披露目」とあるだけです | 配給会社や映画祭が定義を示した文書が見つかれば、この記事に書き足します |
| 完成披露試写会とジャパンプレミアの使い分けの基準 | 2つの名前を分ける条件を書いた文書が見つかりませんでした。日数の範囲は重なっており、形もほぼ同じです | 各作品の告知を読み比べるほかに、現状では確かめられません |
| 『ある男』の2つの記事が同じイベントかどうか | レポートの本文に開催日の記載がなく、断定できませんでした。間に別の招待イベントの告知はありません | 当時のイベントレポートの続報、または主催者への確認 |
| 『耳をすませば』と『ある男』が抽選だったか | 告知に「抽選」の語がなく、「ご招待いたします」とだけ書かれていました | 各作品の告知の文面 |
| 松竹以外の配給会社での使い方 | 今回使えた情報源は松竹だけです。他社の規約の確認が終わっていません | 各配給会社の作品公式サイトのニュース欄 |
| ジャパンプレミアが日本で最初の上映かどうか | 試写は報道関係者向けにも行われます。それより前かどうかを確かめる資料が見つかりませんでした | 公表されていないため、現状では確かめられません |
| 東京以外で開かれた例があるか | 確認した5件はすべて東京都内でした。件数が少なく、地方での開催がないとは言えません | 各作品の告知に書かれた会場 |
この7項目は、確認できた時点でこの記事に書き足し、確認日を更新します。
今回使った情報源と、使えなかった情報源も書いておきます。 使ったのは松竹の公式サイトだけです。
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使えなかったのは、告知に載っていたSNSのページです。応募経路として X・Instagram・TikTok・LINE VOOM が案内されています。このうち X(旧Twitter)は、利用規約により当サイトの収集対象外です。そのため、投稿の本文や当時の告知画像は確認していません。この記事の内容は、すべて松竹のサイト側の記載だけで組んでいます。
検索結果の抜粋も出典にしていません。イベント名はページを開いて、見出しと本文の両方で確かめています。
このページのイラストは当サイトが作成したものです。実在の劇場・作品・ポスターを写したものではありません。
著者:ゆうすけ /最終更新:2026年10月13日
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