
募集ページで「完成披露試写会」という言葉を初めて見た方が多いと思います。ふつうの試写会と何が違うのか、名前だけでは分かりません。
このページでは、松竹の募集ページ21件を1件ずつ読んで、完成披露試写会と名のつくものに何が共通していたかを調べました。意味を推測で説明するのではなく、書かれていたことだけを並べます。
応募の手順そのものは扱いません。持ち物や締切、当選の連絡などは試写会の応募ガイドにまとめています。
募集ページから言えるのは、全国公開の前に行われ、舞台挨拶が付く、無料の抽選招待の試写会です。そう呼ぶ根拠は、下で1件ずつ示します。
先にお伝えしておきたいことがあります。この言葉の意味を定めた公式の説明文は、今回見つけられませんでした。 松竹の公式サイトに用語を解説したページはなく、あったのは個々の催しの募集ページだけでした。
そこで、募集ページに実際に書かれていた言い方を拾いました。完成披露試写会の募集ページ13件のうち11件に「全国公開に先駆け」という言い方がありました。残る2件には、全国公開日そのものの記載がありませんでした。
もう1つ、手がかりがありました。同じ松竹のシネマ歌舞伎『三谷かぶき 歌舞伎絶対続魂 幕を閉めるな』の告知です。こちらは試写会ではなく「完成披露上映会」ですが、「本編の完成を記念して」と書かれていました。出典は https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/news/3505/ で、2026-10-12に調べました。
「完成を披露する」という語の作りと、この2つの言い方は重なります。ただしこれは実例から読み取れることで、公式の定義ではありません。 以下もすべて、募集ページに書かれていた事実としてお読みください。
13件すべてに当てはまったのは、会場が「都内某所」であることと、舞台挨拶の予定が書かれていることの2点でした。
全国公開日が書かれていた11件は、すべて公開より前の日に開かれていました。前になる日数は17日前から37日前までで、ばらついていました。
招待人数も作品によって違います。いちばん少なかったのが10組20名、いちばん多かったのが100組200名でした。
| 作品名 | 試写会の日 | 全国公開日 | 招待人数 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|---|
| 『お姉ちゃんの翠くん』 | 2026年11月3日(火) | 2026年12月4日(金) | 75組150名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『ファーストボイス』 | 2026年9月13日(日) | 2026年10月2日(金) | 50組100名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『ミステリー・アリーナ』 | 2026年4月22日(水) | 2026年5月22日(金) | 100組200名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『TOKYOタクシー』 | 2025年10月20日(月) | 2025年11月21日(金) | 60組120名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『ストロベリームーン』 | 2025年9月22日(月) | 2025年10月17日(金) | 75組150名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『俺ではない炎上』 | 2025年8月24日(日) | 2025年9月26日(金) | 90組180名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『事故物件ゾク 恐い間取り』 | 2025年6月18日(水) | 2025年7月25日(金) | 25組50名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『ババンババンバンバンパイア』 | 2025年6月17日(火) | このページに記載なし | 50名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『か「」く「」し「」ご「」と「』 | 2025年5月13日(火) | 2025年5月30日(金) | 10組20名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『遺書、公開。』 | 2025年1月13日(月・祝) | 2025年1月31日(金) | 40組80名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『正体』 | 2024年11月5日(火) | 2024年11月29日(金) | 80組160名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『うちの弟どもがすみません』 | 2024年11月14日(木) | 2024年12月6日(金) | 75組150名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『おいしくて泣くとき』 | 2025年3月4日(火) | このページに記載なし | 25組50名 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
この13件が、以下の話のもとになっています。
全国公開の17日前から37日前の範囲に収まっていました。これは上の表で公開日が分かる11件を数えたものです。
いちばん公開に近かったのは『か「」く「」し「」ご「」と「』で、17日前でした。いちばん早かったのは『事故物件ゾク 恐い間取り』で、37日前です。
曜日は火曜が5件で最も多く、月曜が3件でした。水曜と日曜が2件、木曜が1件です。金曜と土曜は1件もありませんでした。
開催の時刻は、多くの募集ページが時刻そのものを書いていません。「夕刻」「夕刻予定」が7件、「午後帯」「昼帯」「朝昼帯」が3件でした。
時刻まで書いていたのは2件だけです。『遺書、公開。』が「17:00開場/17:30開演」、『正体』が「開場18:30 / 開演19:00」でした。残る1件には時間の記載がありませんでした。
つまり、応募の時点では何時に始まるか分からないことが多いということになります。仕事や学校のあとに向かうつもりの方は、夕方から夜に動けるかどうかで判断することになります。

主催者が意図的に公表していないためです。 13件すべてが「都内某所」でした。ひとつの例外もありませんでした。
募集ページには「受付時間・会場詳細は当選者様のみお知らせ致します」と書かれていました。会場が伏せられているのは、取りこぼしではなく主催者の方針です。
この「都内某所」という書き方は、完成披露試写会を見分けるしるしになります。あとで見るように、特別試写会や先行上映では会場名と住所が最初から書かれていました。
ただし会場が伏せられていることは、応募する側には重さのある条件です。どこへ行くことになるか分からないまま申し込むことになります。この点は試写会の応募ガイドで詳しく扱っています。
13件すべてに、舞台挨拶の予定が書かれていました。 これが完成披露試写会のいちばん分かりやすい特徴です。
ただし、本編の前か後かは分かれます。上映前が9件、上映後が3件でした。残る1件は「キャスト&スタッフによる舞台挨拶を予定しております」とだけ書かれ、前後の記載がありませんでした。
| 上映後に舞台挨拶だった作品 | 記載された文言のもと | 出典・確認日 |
|---|---|---|
| 『TOKYOタクシー』 | 本編上映後にキャスト&スタッフによる舞台挨拶を予定 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『事故物件ゾク 恐い間取り』 | 映画本編の上映後にキャストによる舞台挨拶を予定 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『うちの弟どもがすみません』 | 映画本編の上映後にキャストによる舞台挨拶を予定 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
前か後かは、終わる時刻に関わります。上映後なら、本編の時間に舞台挨拶の時間が足されます。本編上映時間を書いていた募集ページは7件あり、103分から147分までの幅がありました。
なお、どの募集ページにも「登壇者および舞台挨拶の予定は、都合により予告なく急遽変更になる場合がございます」に相当する注記がありました。舞台挨拶が目的で応募しても、保証はされません。
半分くらいの募集ページが、名前を出しています。 13件のうち7件に登壇者の名前が書かれており、6件は「キャスト&スタッフ」とだけ書かれていました。
名前が出ている場合は、出演者と監督が並ぶのが基本でした。『ミステリー・アリーナ』では出演者8名と監督1名の名前が出ていました。『事故物件ゾク 恐い間取り』では出演者5名と監督に加え、MCの名前まで書かれていました。
名前が出ていても、末尾には「(予定・敬称略)」が付きます。確定した約束ではありません。
ここに1つ、読み方のコツがあります。登壇者の名前が出ている募集は、応募の判断材料が多いということです。名前が出ていない募集では、誰が来るかは当日まで分かりません。
「完成披露試写会」以外の名前で告知されることがあります。 名前が違っても中身が同じ場合があるため、名前だけで探すと見落とします。
実例が2件ありました。『うちの弟どもがすみません』は「プレミアムパジャマパーティー(完成披露試写会)」という名称でした。催しの名前を先に置き、カッコで完成披露試写会と添える形です。
逆向きの揺れもありました。完成披露試写会の募集ページのうち2件は、個人情報の扱いを説明する箇所で「本特別試写会に関することにのみ、使用いたします」と書いていました。主催者自身が、同じ催しを特別試写会とも呼んでいることになります。
| 名前の揺れの例 | どう書かれていたか | 出典・確認日 |
|---|---|---|
| 『うちの弟どもがすみません』 | プレミアムパジャマパーティー(完成披露試写会) | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『TOKYOタクシー』 | 完成披露試写会の募集ページに「本特別試写会」と記載 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 『か「」く「」し「」ご「」と「』 | 完成披露試写会の募集ページに「本特別試写会」と記載 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
名前は手がかりにはなりますが、決め手にはなりません。見るべきは中身のほうです。公開日より前か、会場が伏せられているか、舞台挨拶が付くか、お金がかかるかの4点で判断するのが確実でした。
このサイトでは、完成披露試写会として告知されたものを完成披露試写会の一覧に集めています。いま募集しているものはそちらでご覧ください。
どちらも公開前の無料招待ですが、ジャパンプレミアにはレッドカーペットが付くことがあります。 調べた3件のうち2件に、レッドカーペットセレモニーの記載がありました。
『黒牢城』では、①レッドカーペットセレモニーと②舞台挨拶付きジャパンプレミアが別の催しとして募集されていました。①は本編の上映がなく、屋外のオールスタンディングで、悪天候なら中止と書かれています。招待は①が75組150名、②が35組70名で、応募はどちらか一方だけでした。
『盤上の向日葵』でも別の形で出てきました。上映前の18:00から18:15頃まで、劇場内で生中継が行われると書かれていました。
もう1つの違いは会場の書き方です。『盤上の向日葵』は「丸の内ピカデリー1(東京都千代田区有楽町2-5-1 有楽町マリオン9F)」と住所まで出していました。完成披露試写会の13件が全部「都内某所」だったのとは対照的です。
開催が公開に近いこともありました。『八つ墓村』は催しの名前そのものが「公開8日前!ジャパンプレミア」で、9月10日の開催に対して全国公開は9月18日でした。完成披露試写会の17日前から37日前という範囲より、さらに公開に近いです。
ジャパンプレミアそのものについては、このサイトの別の記事で詳しく扱います。ここでは違いの要点だけにとどめます。
会場と時刻の書き方が違いました。 特別試写会の2件は、どちらも会場名と住所、開場時刻まで最初から書いていました。
『ストロベリームーン 余命半年の恋』の特別試写会は、会場が「有楽町朝日ホール(東京都千代田区有楽町 2-5-1 有楽町マリオン 11F)」、時間が「17時45分開場/18時15分上映開始」でした。舞台挨拶の記載はありません。
同じ作品の完成披露試写会は「都内某所」「夕刻予定」で、上映前の舞台挨拶が予定されていました。同じ作品の2つの催しで、書き方がはっきり分かれています。
この特別試写会は、募集ページに「完成披露試写会・最速試写会へのご応募が大変好評につき」追加で実施すると書かれていました。つまり完成披露試写会のあとに置かれた、別枠の催しです。
『おいしくて泣くとき』でも同じ分かれ方でした。完成披露試写会は3月4日に「都内某所」「夕刻予定」で行われ、大阪特別試写会は3月25日に「なんばパークスシネマ」の「15:00の回」でした。大阪のほうは終映時刻まで「17:10ごろ」と書かれています。
地域の違いもここに出ます。完成披露試写会は13件すべてが都内でした。一方で特別試写会には、名前に地名を入れた「大阪特別試写会」がありました。
先行上映はお金がかかります。 これがいちばん大きな違いです。完成披露試写会は抽選に当たれば無料で、先行上映はチケットを買います。
『ファーストボイス』の「舞台挨拶付き有料先行上映」は、一般が2,300円(税込)均一、高校生以下が1,300円(税込)均一でした。別途手数料があり、チケットぴあで販売され、1人4枚までという制限が付いていました。
『パリピ孔明 THE MOVIE』の「爆アゲプレミア上映会」は2,500円(税込)均一でした。こちらも販売はチケットぴあです。
名前に「完成披露」が付いていても有料のことがあります。シネマ歌舞伎『三谷かぶき 歌舞伎絶対続魂 幕を閉めるな』の「完成披露上映会」は一般2,800円均一でした。ムビチケカードや各種割引、招待券は使えないと書かれていました。「完成披露」と付いていても、「試写会」か「上映会」かで無料か有料かが変わります。
ここまでに出てきた呼び名を、1つの表にまとめます。
| 呼び名と作品 | 会場の書き方 | 費用 | 出典・確認日 |
|---|---|---|---|
| 完成披露試写会『お姉ちゃんの翠くん』 | 都内某所 | 無料の抽選招待 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| ジャパンプレミア『八つ墓村』 | 都内某所 | 無料の抽選招待 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| ジャパンプレミア『盤上の向日葵』 | 丸の内ピカデリー1(住所あり) | 無料の抽選招待 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 特別試写会『ストロベリームーン』 | 有楽町朝日ホール(住所あり) | 無料の抽選招待 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 大阪特別試写会『おいしくて泣くとき』 | なんばパークスシネマ(住所あり) | 無料の抽選招待 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 有料先行上映『ファーストボイス』 | 大阪ステーションシティシネマ(住所あり) | 一般2,300円 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 爆アゲプレミア上映会『パリピ孔明』 | 丸の内ピカデリー1と2(住所あり) | 2,500円均一 | movies.shochiku.co.jp2026-10-12 |
| 完成披露上映会『三谷かぶき』 | 丸の内ピカデリー(住所あり) | 一般2,800円 | shochiku.co.jp2026-10-12 |
会場が書かれていない催しは、無料の招待でした。会場が書かれている催しは、無料と有料の両方がありました。 会場の書き方だけでは費用が決まらないので、料金の記載を必ずお読みください。
公式SNSをフォローして、応募フォームに入力するのが基本でした。13件すべてがこの形でした。
ただし、応募の細かい条件はこのページでは扱いません。1人1回・2名様分までという上限や、重複応募が無効になることがあります。写真付き身分証明書の持参や、落選の連絡がないことも知っておきたい点です。これらは試写会の応募ガイドに1つずつまとめました。応募する前にそちらをお読みください。
実際に募集されている完成披露試写会は完成披露試写会の一覧に集めています。
最新情報は公式サイトでご確認ください。このページの内容と募集ページの記載が食い違っている場合は、募集ページが正しいものとお考えください。
| 要確認の項目 | 確認できなかった理由 | 次に確かめられる場所 |
|---|---|---|
| 「完成披露試写会」の公式な定義 | 用語を説明した公式ページが見つかりませんでした。今回示したのは募集ページの実例から言えることだけです | 業界団体や配給会社が用語集を出せば確かめられます |
| 完成披露試写会で上映されるのが最終版かどうか | 募集ページに完成の度合いを書いた記載はありませんでした | 各作品の募集ページの注意事項 |
| 松竹以外の配給会社の完成披露試写会 | 今回調べたのは松竹の募集ページ21件だけです | 各配給会社・主催者の募集ページ |
| 東京以外で開かれる完成披露試写会があるか | 確認した13件はすべて都内でした。地方開催が無いという確認は取れていません | 各作品の募集ページ |
| 当選率 | 応募総数を公表している主催者が見つかりませんでした | 公表されていないため、現状では確かめられません |
| 『ババンババンバンバンパイア』と『おいしくて泣くとき』の全国公開日 | 完成披露試写会の募集ページそのものに記載がありませんでした。他のページから推測して書くことは避けました | 各作品の公式サイト |
| 『盤上の向日葵』の全国公開日 | ジャパンプレミアの募集ページには「本作の公開を記念して」とあるだけで、公開日の記載がありませんでした | 作品公式サイト |
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著者:ゆうすけ /最終更新:2026年10月12日
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